TECHNOLOGY 技術紹介
KimodoとOmniRetargetによる簡易モーション生成やってみた【G1シミュレーション】
はじめに
【2026年4月27日時点の記事です】
ヒューマノイドの効率的なモーション開発のため、NVIDIAのKimodo(※1)およびAmazonFARのOmniRetarget(※2)を使用した簡易モーション生成法を検討しました。
本手法では、Kimodoで生成したベースとなるモーションデータに対して、OmniRetargetでリターゲットおよびデータオーグメンテーション(データ拡張)を行います。
これにより、シミュレーション環境のみでさまざまなヒューマノイドのモーションを簡単に生成することができます。
(※1) Kimodo … 自然言語による大まかな行動指示から人間のモーションデータを生成する手法。大規模なモーションデータを学習した基盤モデルを用いることで、自然で滑らかなモーションを生成可能。
(※2) OmniRetarget … 物理的制約を考慮しながら人間の動きをヒューマノイドへ適合させるリターゲティング手法。最大の特徴はデータオーグメンテーションであり、元のモーションを異なるモーションへ拡張することが可能。
今回やったこと
◆ 使用ツール・環境
■ OmniRetarget
■ Kimodo
■ 使用モデル: Unitree G1
■ GPU: RTX5090
◆ モーション生成結果
以下の表に① OmniRetargetによりリターゲットしたモーションと② OmniRetargetによりデータ拡張したモーションを示します。
この例ではベースとなる手を上げるモーションから「エイエイオー」のモーションへと拡張しました。
◆ モーション生成手順
① kimodoで手を挙げる動作を生成します。
■ この時点でkimodoでエイエイオーできればいいですが、なかなか難しいです。
■ ブラウザ版ではなくPCに環境構築し、AMASS NPZ フォーマットで出力しました。
② OmniRetargetにモーションデータをインポートし、unitree g1へリターゲットします。
③ ②で作成したオリジナルデータに対して、データオーグメンテーションを適用します。
■ 青点の座標を移動させることで、その方向に任意の関節位置を追従させることができます。
■ 青点の動かし方を工夫することで、より自由度の高いモーションを作成することができます。
■ 本来のOmniretargetとは若干異なるデータオーグメンテーションの使い方をしているので、プログラムのアレンジが必要です。
やってみてわかったこと
■ kimodoにより人間らしいモーションを生成し、OmniRetargetでモーションを拡張することができました。
■ 本手法のメリットはシミュレーション環境だけで完結することであり、動画からのリターゲットやテレオペレーションよりも、低コストで人間らしいモーションを生成できます。
おわりに
今回は「手を上げる」動作から「エイエイオー」へ拡張する例を紹介しましたが、この仕組みを活用すると、今後は点検・保守・運搬など、実際の労働現場を想定した動作生成にも応用できそうです。
今後は本手法で「労働現場における様々な場面での作業員の動き」を生成し、ヒューマノイドで代替できるような活用方法を検討していきます。
シミュレーション上ではうまく動いても、実機ではバランスや関節制約、接触判定など様々な課題が現れます。
近々、今回生成したモーションを実機へ投入し、どこまで再現できるのかを検証予定です。
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